年金は伝統的な確定給付年金(DBプラン)から確定拠出年金(DCプラン)へ移行しています。一口で言えば責任やリスク、それに期待収益は企業ではなく従業員の手に託されているということです。私達はよくわからないうちに、自分の年金は自分で運用する時代に入ったということです。
預貯金の金利を過去に遡って見ると、1991年の定期預金(1年物)の金利は、ピークの5.78%から今現在は0.01%〜0.05%へと低金利の時代が続いています。何もしないとジリ貧の時代です。そのため「預金から投資の時代」だと言われて投資を始めたのはいいのですが、何も勉強や指導を受けることなく投資を始めたら、もしかしたら今年はさんざんな目にあっている方が多いのではないかと心配しています。特に今年から投資を始めた人は元本が相当目減りしている可能性が高いと思います。アメリカの金利の上昇により、運用も非常に難しい時代に突入しました。
金融機関の方・経営者・お客様とお話しして思うことは、過去においてしっかり投資や運用について勉強する機会が日本では少なく、ほとんどの人が勉強や研究をしてこなかったと感じています。しかし、国は「NISA(2014年1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度です)」や「個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)」という仕組みを作り、税制上も有利に自分の年金を作れる仕組みを作ってくれています。そして将来において私達が国に頼ることもなく、自分の事は自分で準備しなさいと言っているように感じます。しかし、現実の社会においては、しっかり指導してくれる人が圧倒的に少ないのが日本の現状だと思います。結果、ほとんどの人が人から言われるままに何も検討することもなく投資や運用をし、運を天にまかせ、自分だけはなんとかなると思っている節が感じられます。人生100年時代を謳歌するためには、運用の世界においても、仕事や趣味の世界においても、ご自身がファーストペンギンになるつもりで、勉強、研究、実践、経験を積むこと、色々なことに第一歩を踏み出すことがチャンスに巡り会える可能性を高めて行くことに繋がる時代だと思います。
税理士 大津留廣和
時代背景を考える際一般に、国家は5つの段階を経て成長すると言われています。
(第一段階)自給自足の生活、海外との交流がない状態、日本でいえば江戸時代以前。
(第二段階)人を輸出する。これは移民や海外へ出稼ぎといったところでしょうか。
(第三段階)「メイド・イン・ジャパン」の時代。
戦後の高度成長期がこれに当たるのではないでしょうか。
(第四段階)お金を輸出する。これは海外に投資するということでしょうか。
これらを含め「グローバルな金融の時代」ということです。
(第五段階)文化を輸出する。国の文化や歴史、伝統といったものを世界に発信するということでしょうか。
われわれは第四段階の「金融の時代」の真只中にいるわけです。
株式市場においては1日に約15兆円、為替市場においては1日に約180兆円動くと言われています。まさに金融資本主義が行き過ぎていると思います。ゆえに自分がおかれている時代背景を十分に理解し、今何をすべきか、これから何をすべきかを考える必要があるのです。われわれは、ますます金融の知識を習得し、グローバルな環境の中でいかに自立していくかを真剣に考えなければなりません。その際の一番大事な指標は「金利」です。
日本の場合、金利がコントロールされている低金利だということを意識しましょう。
ゆえに世界で一番大切なアメリカの長期金利(米国債10年債利回り)を意識していきましょう。米国債10債利回りは2016年7月の1.31%の低金利から今現在(2018年11月7日)は3.234%まで上がっています。まさにアメリカの金利の動向から10年前のリーマンショックのような急激な相場の乱高下や急激な為替の円高等により一時的な業績低下がもし、起こったとしても大丈夫な体制を至急作り、キャッシュポジションを充実し、安心した経営を行っていきたいものです。
税理士 大津留廣和
『ライフ・シフト―100年時代の人生戦略』という本の中において、2つのデータが紹介されていました。
①2007年生まれの子供の半数が日本では107歳まで生きうること
②平均寿命が10年ごとに平均2~3年のペースで上昇していること
そして、今50歳未満の日本人は100年以上生きる時代を過ごすつもりでいたほうがいい。さらに「今の80歳の人は20年前の80歳よりも健康だ」
長寿は人類の願い、それが達成されつつあるのです。そうなると先立つもの、一定の資産が大事になります。「長生きリスク」が増していると考えるべきかもしれません。
65歳までの働きで、その後の長い人生を賄うほど貯蓄をすることも難しいでしょう。
となれば、できる限り健康に過ごし、長く働くことが求められます。あわせて金融資産を働かせる資産運用(株式投資等)をはじめることも大切かもしれません。収入には自分自身が働いて得る収入(人的資本)とお金を働かせて得る収入(金融資本)があることを意識しましょう。この意識ができたら一度「お金とは何か?」を考えてみましょう。お金は私たちの人生に必要不可欠なものであるにもかかわらず、ある意味で一番縁遠い存在でもあるのです。
お金を使って何をするのか?お金を通して何を考えるのか?
人生100年時代とは自分の価値を確認し、人的資本を働かせて自分のために働く。金融資産(お金)を働かせて自分
や大切な人といっしょに過ごすために使い、大事な時間を有効に使うことだと思っています。
税理士 大津留廣和
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)― 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン/ アンドリュー・スコット著/ 池村千秋訳 東洋経済新報社)
より一部引用
健康を一度意識しはじめると、色々な事を再発見できます。人生100年時代、自分の体をしっかりメンテナンスして充実した生活をして行きましょう。
税理士 大津留廣和
『大富豪になる人の小さな習慣術』(ブライアン・トレーシー著 徳間書店)より一部引用
聞きなれない言葉だろうが、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)とは仕入れた商品を販売し、何日間で現金化されるかを示すものである。世界的に有名な巨大企業「アマゾン」が毎年数千億円も費やして、超大型の物流倉庫や小売店を次々と建築しつづけるための資金で驚異的なのは、小売業界において突出したCCCだ。このCCCが「打ち出の小槌」のようにお金を出す。
なんと2017年12月のアマゾンのCCCはマイナス28・5日だった。つまり、物を売る約30日前に手元に現金が入っているということだ。アマゾンは売上が伸びれば伸びるほど、手元に入る資金が極大化するキャッシュマシーンなのだ。CCCがマイナスという魔法から資金が生まれる。
『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(成毛眞著 ダイヤモンド社)より引用
一般企業の資金の流れをみると、売上が上がると売掛債権等が増え、在庫が増えていき、合わせて買掛債務等が増える。具体的に数字を入れて考えると、所要運転資金=売掛金・受取手形(100,000千円)+棚卸資産(50,000千円).買掛金(60,000千円)。
所要運転資金とは売上が上がり、利益が出ているにもかかわらず90,000千円の現金が入ってくるのに時間がかかるということです。
ゆえに経営者は金融機関等からお金を調達し、売上の入金より先行する人件費等の経費の支払いのため、お金が必要になります。結果売上が増えるほど、資金を調達していかないと目先のお金が足りなくなるリスクが生じます。一般にはこの仕組みで事業をしていますので、売上が急に拡大する過程で売上が右肩上がりから急に減少したり、現状維持の売上しか上がらない成熟企業になった途端、急に資金繰りが厳しくなります。
CCCがマイナス約30日前とは先にお金が入ってくるため、資金を金融機関等から調達する必要もないし、先に現金が入るため、売上が伸びれば伸びるほど、手元に入る資金が極大化します。結果、成長すればするほど手元資金が増え、所要運転資金に心配することなく、事業を拡大し続けることができます。事業とはこの「キャッシュ・ギャップ」をどうコントロールするかで企業戦略・企業経営において、天と地の差が出るということです。ドラックストアー・食品スーパーが急成長している理由の一つも問屋等を利用して、このCCCの仕組みで急成長していると思われます。我々中小企業も今までのお金の仕組みだけで事業を考えるのではなく、新たな業態開発や新サービス・新商品ができるごとに、新たなお金の仕組みをご自身の事業の中に取り組む工夫を考えてみてはいかがでしょうか。
税理士 大津留廣和
用語解説:「キャッシュ・ギャップ」とは売掛金・受取手形の回転日数と棚卸資産の回転日数の合計値から買掛金回転日数を差し引いたもので仕入れによる現金支出から売上による現金回収までの期間を示す数値である。
画期的なイノベーションが世の中を変えていく際に「30年の法則」と言われるものがあります。ペニシリンでも、自動車でも、パソコンでも、世の中を変える画期的な発明品は、登場してからそれが世界をすっかり変えてしまうまでには30年の時間がかかるというものです。
最近の例で言えばデジカメが世の中を変えるまでにはちょうど30年かかりました。今後、スマートフォンの進歩を皮切りにこれから先の30年間でAI(人工知能等)の発展により人類の仕事は段階的に失われていくという予測があります。そうなれば遅かれ早かれ、人類の仕事の量は今の半分以下になるそうです。(人間にとっては非常にいいことでは?)
最初は世の中で一番影響のある銀行などの金融業でフィンテックの動きや、自動運転の進歩により、運輸・物流関連の業界から始まるが、やがてほとんどの業界にその動きが広がるはずです。実はこれからの10年間、われわれに起きることは人的価値の低下(給料等の低下)であり、それが意味することは、これからの未来においては、さらに富の格差が広がるということです。もしそういう時代がくるのであれば、我々はこれから先の10年間でAIがどうしても人間に勝てないコミュニケーション能力を高める努力と金融資本の増強に力を入れる必要性を感じています。特に40歳を超えている人達には、これからの10年間で金融資本の増強をしっかり目指すべき時期に来ています。住宅等で昭和の時代のような財産形成ができる時代は終わりました。そして、60歳を超える人達は人生100年時代を見据え、どうお金を使うのかという問題と将来のためにどう資産運用をするのかが非常に重要な時期に来ています。金融に対する意識や金融リテラシーの向上が望まれます。今このことを意識して、行動を起こすか起こさないかが将来のご自身における人生の岐路になる可能性は高いと思います。
『「AI 失業」前夜これから5年、職場で起きること』(鈴木貴博著PHP ビジネス新書)より一部引用
税理士 大津留廣和
日本の法人企業約264万社の内、約65.7%が赤字です。今後の問題として今後10年位の内に約127万社の廃業が予測されていると、日本経済新聞社が報じていました。そして年商5,000万円以下の法人企業が法人全体の半分を超えているそうです。また、この廃業する可能性のある会社のおよそ5割が経常黒字という異常な状況です。2025年に6割以上の経営者が70歳を超えますが、経済産業省の分析では現状で中小企業の約127万社が後継者不在の状態にあるそうです。優良技術の伝承へ事業承継を急がないと、日本の産業基盤は劣化します。
経済産業省では「この状況を放置して2025年を迎えると、約650万人以上の雇用と22兆円のGDPが失われる」と試算しているそうです。
このような現状の危機感から今回、平成30年度税制改正で「特例事業承継税制」が創設されました。これは、非上場株式の評価額が高くても後継者への課税が免除されて引き継ぐことができるという画期的な制度です。
こんな税制の創設は普通ではありえないことだと思います。
それだけ中小企業の事業承継の問題は国全体としても我々個人の問題としても、深刻な問題だということです。この制度を中小企業の経営において「千載一遇」のチャンスとして捉え、この制度の内容をしっかり理解することが大切です。
自社の存在価値と将来を見据え、自社のため、世の中の為に積極的に今回の制度を利用しましょう。
税理士 大津留廣和
追記
森記念財団都市戦略研究所の「世界の都市総合力ランキング2017」では、3位に東京が選ばれました。ロンドン、ニューヨークに次ぐ、4位のパリよりも上という位置を獲得したのです。国内の調査だけでなく、米国の旅行誌『コンデ・ナスト・トラベラー』が毎年発表する世界各都市の読者投票結果でも、米国を除く2017年の1位に東京が輝いています。
2位がウィーン、3位が京都、4位がバルセロナ、5位がパリという結果です。1位の理由は、緑が多い中に超高層ビルがあるなど、機能的であること、またミシュラン認定の美食レストランがパリを抜いて世界一の数に達することなど、文化面が評価されたようです。東京の再開発には目を見張るものがあります。
私も最近、東京駅に行く機会が多いのですが、東京駅の駅前から皇居側の変化、ロケーションの良さには驚かせられます。あわせて東京駅から大手町周辺までの地下の変わり方にはスケールの大きさと日本の建築技術の高さを感じます。
今後もまだまだ東京の再開発は続くようです。私も含め人間は同じ行動パターンが多く、結果、意識しないと新しい所に行く機会がないと思います。せっかく、東京に住んでいるにもかかわらず、世の中の変化を見るチャンスを失う可能性があります。休日には東京の再発見の散歩をし、色々なお店を見つけて食事をしてみましょう。
『第3の超景気』(嶋中雄二著 日本経済新聞出版社)より一部引用
税理士 大津留廣和
今起こっているのは、新しい技術革新に裏付けられた、非常にデジタルな「革命」、つまり経済・社会の改革だと思います。産業革命が人の生活を一変したように、グローバリゼーションとデジタル技術によって、社会の構造、生活のあり方が変わりはじめています。
アメリカにおいては、格差が大きくなり、所得が1,000万円以上の上位中間層が増えていて、人口の4分の1の高額所得者層とそれ以下の格差が大きくなっています。
日本においても、「平成27年度民間給与実態調査」をみると、1,000万円超の割合は区分別構成比で4.3%であり、この格差が大きくなりはじめています。
日本の社会は1961年に全員が保険、年金に加入するという社会保険の原型が完成し、非常にいい制度ができあがっています。ただし、この制度は若い人が多いピラミット型の社会でこそ成り立つものです。超高齢社会に突入した日本では今後は若者が高齢者を支えるのではなく、若者も高齢者もいっしょになって支える社会を創る時代になります。しかし、日本の医療制度は良くなっているので、無茶な生活をしなければ、私たちは若い時に考えていた以上に年をとっても、元気で働くことができる環境が整っています。人生100年時代は本当になっていくのかもしれません。
お金をしっかり管理し、年をとっても働き続けられるということは、人間の体で言えばどの臓器にも血液が豊富にいくことであり、あわせて健康に生きるためにはストレスをためない体制を意識し続けることだと思います。また健康寿命を延ばすには仕事が一番だと言われています。自分が高齢者だという意識をすることなく、働ける間は仕事をし続けるとともに遊びも十分に取り入れて、人生の一回性を楽しみたいものです。
『人生100年時代の金の不安がなくなる話』(竹中平蔵・出口治明著SB新書)より引用
税理士 大津留廣和
現在は先が見えない時代のため、今まで以上に社員の採用・育成や後継者の教育が大切です。人材の採用・育成で成功している会社にリクルートとサイバーエージェントがあります。リクルート社は32歳(現在は38歳)定年制で、その時点で1,000万円をもらって独立するか、会社に残るなら自分で食い扶持を見つけてこいというシステムでした。
サイバーエージェントもそれに近いスタイルの「新社長」という制度があります。新卒で入社した社員の中から将来有望だと判断した人材を、非常に早く子会社の社長に抜擢しています。この制度によってサイバーエージェントは続々と新しい事業を生み出すことができています。
『個人が企業を強くする』(大前研一著 小学館)より一部引用
日本には「かわいい子には旅をさせよ」「獅子の子落とし」という諺があります。
子供を甘やかさず外の世界に出して、荒波にもまれる経験をさせることが重要だということだと思います。企業がどんなに成長しても、どんなに次世代に財産を残しても、次世代がその企業や資産を有効に使いこなせなければ、かえってその人の負担になります。経営をするにも、資産運用や財産管理をするにも個人の力量が要求される時代です。学校で教わる勉強だけでなく、色々なことを経験させることが大切になります。おそらく人間は失敗から学んでいく動物です。そして、経営者や財産を持っている人に必要な要素は決断することです。
そうであるならば、小さい会社を経営することから決断や世の中の仕組みを学ぶことは大切なことだと思います。どんなことでもそうですが、報いが得られるかどうかは、本人がどれだけ努力するかによります。良い影響を与える本を読む、良い影響を与えてくれる講演会に出席するなど、良い習慣を身に付けることに意識を向けましょう。
親が仕組みを作ってあげることはできますが、その人が成長できるかどうかは本人が意識し、知識とスキルを向上し続けることにかかっていると思います。
税理士 大津留廣和
「サーバント型リーダーシップ」というリーダー像の考え方があります。
1970年代後半、米国の経営学者が唱えたもので、これからのリーダーの本質はサーバント、すなわち「奉仕」にあるというものです。平成に入り、右肩下がりの時代、部下を育てたりまとめたりしていくのが難しい時代です。力に任せて下を引っ張っていこうとしても、若い人は従ってくれません。一緒になって考え、一緒に問題解決を考える。サーバント=奉仕とまではいかなくとも、そんな相談型がこれからのリーダーの、一つの形ではないかと思います。
率先型リーダーの資質がないと思っている人でも、実はサーバント型のリーダーの資質を備えているかもしれません。むしろ自分は人を引っ張るカリスマ性とは無縁だと思うような人ほど、これからの理想のリーダーに近い存在だと言えるかもしれないのです。意外にそういう人から名上司、名リーダーが誕生する可能性があります。
『40代でシフトする働き方の極意』(佐藤優著 青春出版社)より一部引用
仮想通貨の暴落、アメリカ市場のNYダウの暴落(一日で1,175.21ドルの暴落)、翌日の日経ダウの暴落(一日で1,071.84円の暴落)など、極端なことが金融市場で起こっています。明らかに今までの時代と違い、実体経済よりも金融経済が大きくなりすぎた弊害だと思います。先が見えないこれからの時代に対応するために「サーバント型リーダーシップ」のリーダーのように、一緒になって考え、一緒になって本気で考えてくれる人脈や仕組みを作ることが必要です。あわせてその基盤を支えるために経営においても、財産管理においても現状把握と収支だけではなく、バランスシートの中身のチェックとキャッシュポジションの徹底を図ることの重要性を感じています。
税理士 大津留廣和
日本は指折りの幸せな国であり、世界保健機関(WHO)の統計では世界の平均寿命のなかでトップと言われています。そして2007年以降にアメリカやカナダ、イタリア、フランスで生まれた子どもの50%は少なくても104歳まで生きる見通しだそうです。2007年以降に生まれた日本の子どもにいたっては、なんと107歳まで生きる確率が50%もあるそうです。そのような情報から、私達は知らず知らずの内に百歳人生の3つの不安にかかっている感じがします。
①経済的な変動に対する不安
60歳で定年退職したあとに、お金がいくらあれば大丈夫か
②社会情勢に対する不安
アメリカと北朝鮮の軍事的緊張感が高まりつつある中で、いつ何どき日本が巻き込まれるかの不安
③健康問題の不安
突然の認知症や老年性のウツで、社会活動に支障をきたし、家族の介護なしには生活できなくなるという不安 等
どうなるかわからない将来の不安に目を向けるのではなく、人生100年時代を楽しみたいところです。社会の仕組みやお金の本質にしっかり向き合い、60歳を超えたら、仕事も遊びも自分がやりたいことを優先することを心がけたいと思います。仕事も趣味も投資も遊びも、いかに自分が興味を持ち、楽しくやるかということが求められています。医学や科学の進歩の恩恵で、人の寿命は百歳まで延びると言われています。そういう大転換の時代を迎えています。しかし私達は「人生50年」と考えられていた時代のモノサシのまま過ごしているのが今現在かもしれません。
日本社会において言えることは世界に先駆けて、少子高齢化社会に突入しているという事実です。もしそうであるならば、60歳以上の人達がどう自分の人生を生きるかが次の世代のお手本になるような気がしています。
金融緩和が続いている結果として、年初来から株式市場が堅調ですが、この動きを第三者的に見るのではなく、興味と当事者意識を持ち、ご自身の将来を考える上からも、人類が発明したお金の本質を追究する年にしてみましょう。
税理士 大津留廣和
『百歳人生を生きるヒント』(五木寛之著日経プレミアシリーズ)より一部引用