情報ネットワーク2001年12月表紙より
経営者は、自社の取り巻く環境が変わったことに気づいたならば、現状に満足することなく、戦略的に新しい仕事に取り組まないと、世の中から取り残される可能性があります。
でも多くの中小企業の経営者は、経済環境や経営環境が大きく変わったにもかかわらず、現状の体制を変えようとしていない感じがします。
社長は今置かれている自社の現実をしっかり直視するとともに、世の中がどちらの方向に向かっているのかを見据えていかなければいけません。
そして周りが変化しているのに、それに適応した業務の体制ができていないと思ったならば、この厳しい今の時期を逃さずに必要な知識・ノウハウの習得と業務体制の再構築を図りましょう。
これから世の中は不況色で荒れるものと思われます。
そしてこれまでの業界内の序列のようなものがなくなっていくと思われます。
社長は今おこっている経済環境の変化をチャンスとして捕らえましょう。
社長・社員の方が一丸となってお客様の為に、どういうサービスやモノを提供すれば満足してもらえるか真蟄に考え抜きましょう。
社長自らが進んで変化していくことによりきっと答えが出てくるはずです。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年11月表紙より
「成長しうるもの」の発見は、社長が集めた情報の質と量によって決まる。
「これは面白い」、「これは手掛けてみたい」と、社長がピンとくるものを発掘できるためには、その何十倍、何百倍もの、ありとあらゆる情報が必要なのである。
そのための情報の収集の方法としては
上記7つのことは、成長している会社や業績が安定している会社の社長と接してみると思いあたる節が多くあります。
活気のある会合に出席すると、そこには必ず成長している社長がいて、その社長から色々な物の見方、考え方や今会社でおこなっていることを話して頂けるので元気づけられます。
最近特に気付いたことですが、不思議と活気のある会合や講演会に出席してくる会社の社長は元気があり、この時代を楽しみながら、仕事をしているということです。
逆に私自身少し気が乗らない会合に出席して行くと、そこには不思議ですが、どちらかというと暗い社長や過去からその会合をやっていたので義務感みたいな気で出ている人が多いという感じがしています。
それゆえ私達経営者はこの活気のある会合や講演会に第一歩を踏み込んであらたな仲間入りをしたいものです。
本当の情報やヒントを得たかったら、成功者と知り合いになり、仕事面でも私的な面でもコネクションをつくっていくものだと思います。
なぜなら、他の業界でうまくいっていることを自分の会社でほんのちょっと応用するだけで業績が大きく飛躍できるケースが多いからです。
自分の会社のミッション(我が社は何のために存在するのか)を見据えながら積極的に社長は外に行きましょう。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年10月表紙より
事業の成功のためには、毎週、毎月、毎年の会議が必要です。
会議は仕事の内容を確認するとともに会社の意思決定を伝達する場です。
毎月の会議の主な目的は、半日から1日かけて、次のようなことを確認すると同時に目標達成度合いを話し合い、新しい目標を設定することにあります。
毎週の会議は、毎月の仕事の進行度合いや目標の達成の進展具合を確かめるものでなければなりません。その時の時間は1時間を超えないようにしましょう。
年次の会議は、会議に出席する人の意識を高めると同時に視点を変えて見るために、できれば会社外で行われる方が良いと思われます。
そして毎年の会議の主な目的は、自社のミッション(任務や目的を理解し、定義すること)を見据え、来年の目標を設定することにあります。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年9月表紙より
今までは会社経理・財務の仕事は、一に銀行借り入れ、次に税務関係でした。
しかし経営とは「売上と利益の向上を目指し、その結果として、自己資本比率の向上を図る」ことだと思います。
そのためには、日々の経営の成果が一年で集計される年次決算では役立たず、週次決算、あるいは月次決算が必要になりました。
月次決算には企業に役立つ経営指標が多く入っています。当期利益が出る会社は成り立ちます。
このことの重要性を月次決算から感得するような企業はしっかりした基盤ができています。
また、月次決算で赤字が出た場合は、早急に、その赤字の原因を検討し、その解消のための対策を立て、実行に移しましょう。
その体制を作る為に、
●月次会議を行っていない場合
社長と当事務所の2人で月次会議を持ち、月次試算表から検討しましょう。
●取締役会か類似の経営機関を持っている規模の会社の場合
月次試算表を検討するための月次会議が定着するようにしましょう。
会議は経営者が主導し、当事務所も出席し、税務専門家の立場から、ご協力させていただきたいと思っております。
まさに月次決算とは、月ごとの実績の製品別・事業別・損益計算の予算・実績比較数値をみんなで確認し合うことであり'その結果として経営者がその数字の裏にある経営に役立つ情報をキャッチし検討し、経営に役立てることだと思います。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年8月表紙より
そして良いリーダーシップとは
正しい答えを知っているというより
聞くべき質問を知っているのが良いリーダーである。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年7月表紙より
ある本の中で、私連経営者や幹部の日常行動について次のようなことが書いてありました。
仕事に怠けていたわけではありません。
日常業務に忙殺される毎日だったのです。もち、るん、充実もしていましたし、仕事の成果も出でいて顧客に感謝もされていました。だからこそ目標達成はむずかしいのです。 目標とまったく関係のない行動をしていても日常業務はしっかりあるし、業務はそれなりに展開していくのです。
つまり結論は目標を意識した日常行動をおこなう為には「何をしないか」を箇条書きにし、自分にいい聞かせて職場に臨む必要があるということなのです。会社の役員や幹部が目標と関連のないことにまじめに忙しく取り組むという現象が社内に出たら注意することです。
なぜ注意が必要かといえば、彼らは周辺の人間に感謝される仕事という意味で熱心に時間を忘れて行動するからです。しかし残念ながらこの行動は目標に近づいてはいかないのです。
これからますます困難さを増す21世紀の会社経営においては、
が勝負の分かれ目の気がします。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年6月表紙より
昔ある晴れた日、一人の身なりの良い旅人が田舎の大金持ちの家の前を通り過ぎようとした。見るとかまどの火が燃え盛っている。しかも煙突から火の粉が出るくらい勢いがよい。いや、勢いが良すぎる。危ないと思ったその旅人は、親切心にかられて、その家の主人に忠告した。「火事になると危ないですよ。煙突を茅葺き屋根の反対方向に曲げたほうがいいですよ。それから、近くにあるまきは煙突から離したところに移したほうが無難ですよ」
これに対して家の主人は、「よそ物は余計なことは言わんでよろしい」と一言書ったきり、相手にもしなかった。貴重な助言をもらったにもかかわらず、何の褒美(恩沢)もやらなかった。
ところが翌日。
先の旅人が憂慮していたことが起こった。煙突から吹き出た火の粉が、まきや母屋の屋根に火をつけたのだ。大火事である。火を消すためにてんやわんやの大騒ぎ。そこで登場するのが、たまたま通りかかった恰幅のいい男前の旅人。この旅人は直ちに消火活動に飛び入り参加した。頭を焦がし、額を燗れさせながらも、必死に火を消す。やがて火事はおさまった。主人は大変喜んで、この旅人を手厚くもてなしたのだという。
(中国の古典.「漢書」の中より)
どうしても私達には、この話に登場する家の主人のように前者の旅人を評価する習慣がない感じがします。しかし、これからの変化の時代を生き抜くのは前者の旅人のようなことを進言できる人であり、その進言を素直に受け入れることができる人だけかもしれません。
世の中、異常な低金利が続き、国債の大量発行、なかなか進まない不良債権の整理等間題が山積みに見えますが、その中で私選個人個人がどういう行動をとればいいのか。
私達が行動するためのヒントの一つは、大きな時代の流れの中で、自分を見失わず、自分自身の自分史をつくることかもしれません。
今重要なのは、私達個人個人が世の中の景気のせいにしないで、自分自身の「信用」が世の中に対してどれくらいあるのか確認し、また自分自身の「信用」を維持することが求められている気がしてなりません。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年5月表紙より
最近ベストセラーの「金持ち父さん貧乏父さん」という本の中で次のような言いまわしの箇所がありました。
損をするのが怖いのはあたりまえだ。その恐怖はだれもが持っている。金持ちだって同じだ。問題なのは恐怖そのものではなく、それに対する対処の仕方だ。つまり、損をしたときにそれにどう反応するかが問題なのだ。失敗に対する対処の仕方が人生に違いを生み出すと言っていいだろう。このことはお金に関してだけでなく、人生・におけるあらゆることにあてはめることができる。金持ちと貧乏人のあいだの大きな違いは、この恐怖をどのように処理するかにある。
失敗をこやしにしてやる気を起こす者が勝者になり、失敗によって打ち負かされる者が敗者になる。勝者の最大の鍵はここにある。
「根拠のない疑いや恐怖が臆病な人間を作る。臆病な人間は批判をし、勝利を収める人間は分析する」。金持ち父さんの説明によれば、批判が人の目を見えなくする一一方、分析は人の目を開いてくれる。分析する勝者には、批判ばかりしている人間には見えないものが見え、また、ほとんどの人が見逃してしまうチャンスが目に入る。人が見逃してしまうものを見つけること、これこそが、どんなことにおいても成功の秘訣だ。
世の中を見回して見ると、10年連続の地価の下落、世界的な景気減速と連鎖的な株価下落、異常な低金利と金融緩和など何が起こっても不思議でないような感じがしてきました。
でも問題を複雑にしすぎてしまい、その結果恐ろしいことばかり考えてしまっては、我を失う可能性があります。世の中の小さな変化に気づくと思わぬビジネスチャンスがあるかもしれません。
そのビジネスチャンスを掴み損なう最大の障害は自分自身の中にあります。金持ちになる秘訣、金持ちであり続けるための秘訣を書いてある本ですが、私にはビジネスのヒントがたくさん入っている感じがします。みなさんも一度最近のベストセラーになっている「金持ち父さん貧乏父さん」の本を読んでもう一度自分の考え方をチェックしてみてはいかがでしょうか。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年4月表紙より
運動の基本は「歩くこと」と「走ること」と言われています。
だれにでも実行できて、費用も特別の施設もいらない中高年に最適な運動は、普通より歩幅を大きく、やや速足で歩くことだそうです。
このような歩行を一日に一時間くらいは実行すると健康が維持されると言われています。そして一週間に一回くらいは郊外の樹木の多い場所で十分に日差しを浴びて心身ともにリラックスを図れば最良です。
歩くことを含めた身体運動能力を維持することの大切さは、最近の高齢者を対象とした追跡調査でますます明確にされているそうです。
一日一時間以上歩く人と30分以内の人では明らかに後期高齢者(75歳以上)での生活能力の差が見られると言われています。
仕事の忙しさにかまけ、知らない内に、運動もしなくなり、歩くこともあまりしなくなっていませんか。駅の階段を意識して歩いて上がってみてはいかがでしょうか。
またリラックスして散歩をしてみると、新しいアイデアがうかんだり、頭の中の整理と体の疲れがとれる気がします。
今現在、時間(トキ)が動いている感じがします。
もし何もしようとせず、傍観していたならば、時間(トキ)に飲み込まれるかもしれません。
先の不安ばかり心配しても仕方がありませんが、いつの時代になっても、今までの成功体験などに執着することが一番危険です。新しい仕事、時代に合った仕事のやり方を受け入れる為に、自分自身の健康管理を意識してみましょう。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年3月表紙より
どんな大きな勝利でも、最初は小さな勝利から始まる。ちょっとしたきっかけ、大ヒットするとは思えない製品、小さな会社、小さな市場、小さなシステム・・・・、
こうしたものが大成功に向けた第一歩になる。そして、その小さな第一歩は、見向きもされないことが多い。われわれはすでに存在している大きなものに目を奪われがちであり、身辺の新しい漣「さざなみ」には注意を払わない。それに気づくのは、大きな波になって、成功が加速しはじめてからである。小さな波に最初に気づいたごく少数の人たちが、ひと財産を築くことができる。すでにその波に乗っていながら、その重要性に気づかず、目のまえに開けた大きなチャンスを逸する人たちは多い。(人生を変える80対20の法則より)
人間はどうしても目の前の不景気感、閉塞感や株安、円安そして将来に対する不安感に目が行きます。その結果私たちの気持ちは後ろ向きになっているのではないでしょうか。
確かに社長が現実に目を向けると売上高が減少し、人件費等を下げざるを得ないという事態になっていることに気づくでしょう。
しかし人間が景気の回復感を感じるのは自分の気持ち50%、実態50%かもしれません。
社長が小さな波に気づいた時に、新しい流れが起きていることを信じて、自分自身と自分の会社を見直しましょう。
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年2月表紙より
一日目、若いきこりは10本の木を切り倒した。鎌は鋭く、彼は力持ちで元気だった。
二日目、彼はまた一生懸命働いた。実は、一日目より働いたのだ。
しかし、切り倒せた木は8本だった。
次の日はもっと早くから始めようと思ってその日は早く切り上げ、翌日はぎりぎり一杯働いた。
しかし、7本しか切り倒すことがやっとだった。
次の日、切り倒せたのは5本だった。
五日目にはたったの3本になってしまった。しかも、日暮れまで働いて彼は疲労困ぱいに達していた。
次の日の早朝も、気も狂わんばかり働く彼に、通りかかった老人が言った。
「いったん手を休めて鎌を砥いだらどうだろうかね」
「駄目だ。木を切るので手一杯だよ」と彼は答えた。
世の中バブルが崩壊して10年たったと言われていますが、自分達の仕事のやり方はどこか変わりましたか?
確かにコンピューターが会社に導入され、メールを使ったり、文書をフォルダ管理したりすることにより情報が共有化され、業務の一部は効率化されました。
しかし一番大切な所、お客様に役立つ仕組みづくりに、この10年間改善し続けたかと自問自答してみると、このきこりと同じ事をやっている感じがします。
今現在やっている仕事に夢中になって、その仕事をお客様に本当に役立つように工夫したり、仕事を迅速に処理するためにはどうすればよいかなど検討しないで来ています。
もしかしたら、自分の足下に大きなビジネスチャンスがある感じがしてなりません。
一度、自分の足下を見直してみませんか?
税理士 大津留廣和
情報ネットワーク2001年1月表紙より
21世紀を迎え、変化が続く時代に入っています。
変化とは、単に経済の変化ではない。技術の変化でもない。人口の変化であり、政治の変化であり、社会の変化であり、哲学の変化であり、何にもまして世界観の変化である。
今日のような時代にあっても、いくつかのことがすでに明らかである。たとえば、変化を無視し、明日も昨日と同じであるかのようなふりをしても無駄だということである。しかるに、まさにそのような態度こそ、実は変化の時代にあって、営利非営利を問わず、既存の組織がとりがちなものである。とくに、変化の時代に突入する前の時代に成功してきた組織がとりがちである。まさにそのような組織こそ、明日も昨日と同じという幻想にとらわれがちである。したがって、ここで確信をもっていえることは、企業、教育、医療その他いかなる分野においてであれ、今日リーダーの地位にある組織のうち少なかざる者が、これから30年を生き延びられず、あるいは少なくとも、今日の姿では生き延びられないであろうということである。
成功への道は、自らの手で未来をつくることによってのみ開ける。
自ら未来をつくることにはリスクが伴う。しかしながら、自ら未来をつくろうとしないほうが、リスクは大きい。(明日を支配するもの P・F・ドラッカーより参照)
これからの時代、間違いなく情報が仕事を変えていくでしょう。そしてその時経営者は事業を成功させるものは、コストではなく、価値の創造であるということを意識するはずです。そして、その価値を創造するための意思決定こそが、経営者の仕事です。
経営者が必要とする情報の答えを会計の世界に求めましょう。
今おこなっている業務を一度整理・見直し、デジタル化できるものはデジタル化していきましょう。そして早急に経営者に必要な情報システムの構築に着手しましょう。
まず会計事務所といっしょになって、月初(1日)には前月の業績が試算表でわかるようにする、会計の OA化が第一歩です。それができるようになりましたら、会社内において役員会を開催しましょう。
その内容は、
自分から変化をつくり出せる経営者だけが何かが見え始めるものと思われます。
税理士 大津留廣和